冬の山中、腰巻一丁で煙草をふかす。この怪しげな男こそ、紀州和歌山が生んだ先駆的エコロジスト、南方熊楠(一八六七‐一九四一)。和歌山県田辺市近郊の林の中で撮影された熊楠42歳の姿である。博物学者として、また生物学者、民俗学者として広く知られる熊楠にとって、研究対象は粘菌、キノコ、藻、昆虫から男色、刺青、性、夢まで、この世あの世のすべて。世界を放浪、原生林を駈け巡り、果て無き大宇宙の謎を追い、森羅万象の本質に迫るため、生涯その目で見たままを詳細に記述しまくった。本書は、奇才が遺した膨大で不思議な資料を大公開。その頭脳と心の森に踏み込み、最新の研究に基づく熊楠像を紹介する。(出版社の紹介文)
著者:松居竜五 ワタリウム美術館/編
発行年:2017年
発行元:新潮社
サイズ:約148x210x10mm
製本仕様:ソフトカバー
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